本人が参加する上での工夫等をお聞きしました(京都府支部)

京都府支部の”若年期認知症介護家族のつどい”の世話人に、本人が参加するうえでの工夫などをお聞きしました。

参加者は、現在介護中の家族12人、本人6人(男性4人、女性2人)、世話人10人以上でした。つどいは1999年からいろいろなパターンで続けています。世話人は、若年期認知症の介護経験のある家族、看護師、薬剤師などです。

つどいは、11時くらいから開始して、本人を中心として家族が代わりに全部話してしまわないように本人から名前や生年月日などを言って自己紹介してもらいます。仕事やデイサービスに行っている話など毎日の過ごし方、運転しているかなども話してもらいました。公共交通 の不便な地域では、運転しないと生活が困るという話しも出ていました。大阪万博の話題でも盛り上がったそうです。

昼食は介護者同士で話したい人が集まり、午後からは家族と本人別の部屋で過ごしました。この日は、自分自身が若年期認知症の妻の介護経験のある医師が、家族のグループに参加して、いろいろアドバイスをしました。本人のグループは、ゴルフのパター、輪投げ、花札やトランプなどをして過ごしました。

本人の参加を続けていく上で難しいことを世話人におききしました。

(1)本人の症状の進行が早い人が多く入れ替えが激しいこと
(2)本人が来られなくなると家族も付き添いしないといけないので来ることができなくなる
(3)会話ができる人もいればできない人もいる場合の内容をどのようにするか
(4)本人が男性の場合、男性のサポーターが必要であること

などでした。また、つどいの参加を継続させるためには、家族のニーズが満たされることがある程度必要ですが、認知症の原因となる病気の違いで症状が違うために、家族のニーズが異なり、家族同士で共有できることが少ないのが、世話人が苦労するところだそうです。

今回のつどいに参加した本人から「楽しかった」との声を聞いたり、その後に家族からの電話や手紙で本人が「そういう所やったら、また行くで」と言っているという話を聞くと継続することの大変さはあっても、続けていきたいと思います。

認知症を知るキャンペーン 本人の思いを知ろう
呆け老人をかかえる家族の会
本部事務局スタッフ
沖田裕子