支援者養成研修修了者アンケート調査結果

イラスト約3年間、本人交流会を実施できるように支援者養成研修を実施してきた。その後、本人交流会に関わっているか、交流会を行っていく上での困難なこと等を知ることを目的にアンケート調査を行った。
これまでに、支援者養成研修を終了した人のうち、本人交流会を今後行っていきたいと考え住所を登録している190人にアンケートを郵送した。
アンケート期間は、2010年11月〜12月であった。49件から返送があった。

<結果>

問1.
認知症・本人交流会に関わっていますか?
  1. 関わっている 14件
  2. 今後関わる予定である 6件
  3. 関わっていたが今はしていない 4件
  4. 関わっていない 26件
問2.
本人交流会に「関わっている」「今後関わる予定である」方にお尋ねします。
本人交流会でどのような役割をされていますか(される予定ですか)?
  1. 企画・運営 12件
  2. 支援ボランティア 12件
  3. 広報・認知症の人の紹介 5件
  4. その他 2件 サポーター養成研修
問3.
本人交流会に「関わっていたが今はしていない」「関わっていない」方にお尋ねします。
現在関わっていない理由はどんなことですか?
  1. 近隣に本人交流会がないため、関わる機会がない 11件
  2. 本人交流会に参加する認知症の人が集まらない 6件
  3. 支援する仲間がいない 8件
  4. 本人交流会に関わる時間がない 13件
  5. その他 7件
    • 若年認知症のつどいはあるが、本人交流会まではいたっていない。
    • 認知症の方との接点がない。
    • 家族の会静岡県支部藤枝分会の活動の一部としてやっていきたいと思っているが、なかなか
    • そこまでいかない。
    • 本人交流会に対する組織内の意識
問4.
支援者養成研修は本人交流会を実践する上で役立ちましたか?ご意見をお書きください。
  1. 本人交流会に関わっている人

    「役立っている」という答えが多かった。
    「基本的なかかわり方について学ぶことができ、研修は役立った。」「交流会の具体的なやり方を学べたので役立った。」「いろいろな形があっていいと思え、少し気が楽になった。」と答えが多かったのに対して、「研修を受けたときは大変参考になり役立っていたが、時間の経過と共にかかわりが薄くなっており(参加できないことが多くなっている)、マンネリになってきているように、自分自身を反省している。」などの答えもあった。

  2. 今後関わる人

    地域で本人家族の交流会を開くため活動を始めた。認知症の人も多く、仕事として支援している人は多いが、ボランティアとなると人数が限られる。家族の会のつどいに参加したりしてより知識を深めている。」などの答えであった。

  3. 関わっていたが今はしていない人

    「役立ってはいるが、実践に結びつけるには難しい。」
    「職場では重度の方が多く、本人の希望が分かりにくい。軽度の方はGHという中で遠慮しがちで声が出にくい。」「役立った。初めてのことであったので、準備段階から開催までの大筋が理解でき、また、当日の運営や交流会の進行など、参考となることが多くあった。」などの答えであった。

  4. 関わっていない人

    もっと研修を求める答えが多かった。
    「1回の養成研修では交流会を実践するまでには自分自身いたらない。」
    「ある程度は役に立ったが、もっとくわしく細かい研修をしてもらえると助かる。本人と言ってもだれを対象とするのか(介護度・年齢など)によるやり方の工夫。」
    認知症の人を集めて話すのには、認知症に対する理解が進むことが必要と考えられる答えもあった。
    「研修を受け、そのときはとても良いと思ったが、いざ現実の地域に戻ったときにギャップがあった。私の地域では本人交流会を実践できるほど成熟していない。」

問5.
すべての方がお答えください。本人交流会を行っていく上で、支援者養成研修受講者に対してどのような継続的支援が必要だと思われますか、また、助言者の派遣を希望されますか?
  1. 本人交流会に関わっている人

    「現在実施している既存の交流会を重ね、その中で具体的に助言をもらうことが必要だと思う。」
    「継続していく上でどう対応したらいいのかがわからないことができた時に相談に乗ってくださる窓口があればいいと思う。それぞれ状態が進まれるうえでの悩みや行き詰まりやマンネリ化やいろいろ考える。」
    「フォローアップ研修は必要である。」などの答えがあった。

  2. 今後関わる人

    「認知症の理解、支援方法についての研修。コミュニケーションの方法(傾聴の仕方など)具体的にどのように会を進めていくのか指導してほしい」
    「本人交流会の知名度低い。」「家族の会、行政だけでは難しい。助言者の派遣はケースバイケースで考える。」などの答えがあった。

  3. 関わっていたが今はしていない人

    「研修受講後のスキルアップ講座や、交流会(うまくいっていること、学んだこと、失敗談など)で情報交換の場があると良いと思う。」などの答えがあった。

  4. 関わっていない人

    継続研修や助言者派遣、冊子、情報交換等が望まれていた。
    「実践できずに悩んでいる者へ。1、立ち上げのパワーやネットワークを得るための勉強会の機会の情報。2、同じ悩みの者同士で情報交換できる機会(連絡網でOK)」
    「現在本人交流会にかかわっていないが、一年に一度研修会が必要かと思う。(助言者の派遣)」 「学んでも実践していないと忘れてしまう。いざ、実践する時のためにポイントを押さえた小冊子を作ってもらえるとありがたい。」
    「継続的支援:参加しやすい(近い)場所で毎年研修があれば助かる。(複数の世話人の参加が可能になり、意識が高まる。)実際の交流会を見学する機会もあればなお良い。助言者の派遣:初回は助言者があれば心強い。」

問6.
すべての方がお答えください。本人交流会を広げていくために、どのような支援が必要だと思われますか?
○継続性や広げていくこと
「地域に出向いていくことも必要かと思う。」「スキルのあるマンパワーが必要。運営資金が必要。同じ話ができる人を集めるPRが必要。」「本人交流会開催日時場所など基本情報はもとより、参加したことにより乗り越えられた事例などを情報発信する。」
○組織的に取り組みこと
「地域包括支援センターがその重要性を理解するような全国的キャンペーン運動を広く起こすこと。」
「包括の取組として行ってもらう。デイサービス、グループホームなどの介護保険事業所で取り入れるなど、組織を利用してできるようになれば広がりが出てくるのではないかと思う。宣伝に関しては研修の際にお知らせするとか、認知症サポーター講座と絡ませるとか。」
○本人に参加してもらうための工夫
「本人に参加していただく工夫、呼びかけ。交流会を行う場所まで出かけるのが大変な人をどのように参加していただくか。」
○活動の実際を知らせる
「どこで、どのような人たちが活動を行っているのか知りたい。」
「若い世代への広報、家族への広報、物忘れ外来の医師への広報、テレビや新聞で取り上げてもらう。一般への広報(講演や交流会への紹介)」