若年認知症家族の会 “彩星の会”
彩星の会は、若年認知症の理解を深めるとともに、患者本人と家族への援助を行うこと、また、若年認知症の専門的な治療と介護の向上及び福祉の充実を図るための活動を行うことを目的として、関東地域の参加者を中心に5年前から活動をしています。
家族会は、2ヶ月に1回。午後1時に会場に集まってきた人たちは、近況を確認し合いながら席についていきます。私が参加した日は、家族は50人くらい、本人は10人くらい参加していました。前半連絡事項やデイサービスの紹介などを家族や本人が一緒に聞き、後半は別れて家族は住んでいる地域ごとにグループを作り座談、本人のグループは外に出かけて行きました。家族の座談の時間も医師などの専門職に相談したい人は相談できるように、医師などがそばで待機していました。この日、はじめて参加するという70歳くらいの女性が家族の座談の中で「私は認知症と言われたけど、自分の気持ちを話せる場がなくて、今日はここに来ました」と話され、すぐに医師が個別に対応していました。
本人たちのグループは、公園でフリスビーなどをしたり、ボーリングやカラオケに出かけたりして過ごすそうですが、サポーターはだいたい本人1人に1人くらいいるそうです。
家族会は夕方には一旦終了するのですが、その後宴会に参加する人たちもいます。近所の居酒屋にくりだし、家族も本人も一緒に参加します。男性の認知症の方などは、ひさしぶりの賑やかな様子に仕事をしていた時を思い出して、家族会の時には見られない活き活きした表情が見られる人もいるそうです。
家族会の他に毎月1回スタープラスという、本人が中心の活動も行っています。スタープラスは、若年認知症の初期に参加できるデイサービスのような場がないということで作られました。2月は東映の試写 室で認知症をテーマに描いた映画をみんなで見たそうです。
本人も家族も告知を受けた当初は、本当にこれからどうしたらよいのか途方にくれ、元気のない状態で参加しますが、2ヶ月、4ヶ月と家族会に参加する中で、認知症との暮らし方を他の家族から学び、次第に本来の力をとりもどしていくようです。
家族会やスタープラスの開催日は、ホームページで確認してください。
http://www009.upp.so-net.ne.jp/fumipako/
彩星の会では、サポーターの養成や専門職、家族が若年認知症の理解を深めるための、講演会や書籍の出版を行ったり、他の地域で若年認知症の家族会を立ち上げるための支援も行っています。自分の地域に若年認知症の家族会がほしいと思われている方、一度相談してみては?